化学の世界に限らず科学の世界では時に誰に先取権があるのかが微妙な場合があります。著名な雑誌に著名な研究者が報告したことが、実は既にそこまで著名ではない誰かによってそこまで著名ではない雑誌に報告されていた事が後日発見されるという事は珍しくないようにも思えます。
それがノーベル賞ものの発見だった場合は大騒ぎになるわけで、ノーベル賞の選考は非常に厳密に、細部に渡って検討されていると聞いています。それでもやはり毎年のように先取権について議論があることは事実です。
国家のパワーバランスや歴史の綾と言ってしまえばそこまでではありますが、当人にしてみればたまったものではありません。