低分子医薬アトルバスタチン(リピトール)の特許切れのニュースが2011年11月末にありました(参考:リピトールの特許が切れました)。今月、効果は同じで低価格である後発医薬品(ジェネリック医薬品)承認、発売間近であるというニュースも報道されています。世界で最も売られていたアドルバスタチンも、ついに売上高を減らしていくこととなります。
一方で、世界銘柄別売上上位30品目には、リツキシマブ・トラスツズマブ・ベパシズマブ・インフリキシマブ・アダリムマブと「~マブ」という名称が多くみられます。これらは抗体医薬と呼ばれ、分子の構造を書き表すことができる低分子医薬品とは少し異なります。売上の観点からお話ししますと、関節リウマチ治療薬のアダリムマブ(ヒュミラ)は、Evaluate Pharma社の予測によると、この調子で売上を伸ばせば、2016年に世界医薬品売上ランキングの王座を獲得するとかしないとか。
ケミストリーで生産した医薬品から、バイオで生産した医薬品へ、新薬開発の主戦場はどうなるのか。「抗体医薬って何?」というおはなしをしましょう。