大御所「我々の触媒は反応を円滑に進行させぇ、添加剤の有無で選択性を逆転できる事がわかりました」
聴衆 「おぉ〜、素晴らしい」
大御所「反応メカニズムですが、このような機構だと考えております。」
聴衆 「なるほど、なるほど」
大御所「さらにDFT計算で遷移状態構造が得られており、選択制が逆転する機構を明らかにしました。」
聴衆 「...なな、なるほどぉ??」
オレ 「意義あり!! 添加剤有りの時だけ遷移状態に無理がありすぎるのでは?」
大御所「いや、計算専門の人にやって貰って出た構造だから」
オレ 「添加剤有無のTSのエネルギー差は選択性に妥当?虚数解の振動方向は?IRC見せてよ?」
大御所「?? 人にやらせた事だから、よく解らないんだよねぇ」
オレ ((((;゚Д゚)))) 大爆発 ( ´Д`)=3 「ちゃうやろ!反応機構が間違っとる!!」
似たような場面に遭遇した方、居ないでしょうか?上記はフィクションですが、ある日の私の心象風景です。
紙と鉛筆で書ける反応機構なら、散々あーでもないこーでもない、お前のは間違っとると議論するのに、ここに「計算で出た遷移状態」というのが示されるとみんな静かに「なるほどぉ」と唱えて、「計算で出てるんなら合ってるんだろうね」と思考停止しちゃう。遷移状態無双かっ!葵の御紋かっ!!