さて「私が思う化学史上最大の成果」。前回の続きとなります。
本書の内容は大きく4部に分かれ、本当にざっくりと記述すると
A.人類がどのように肥料を得てきたか~南米硝石の争奪戦と枯渇
B.Haberのラボプラント実証~Boschによる量産化の苦闘
C.第一次世界大戦に組み込まれた化学工業
D.第二次世界大戦に突き進むドイツの中でのHaber、Bosch二人の苦悩
のようになります。さて、このうちBのHaber-Bosch法の実証~量産化をさらに詳細に見ていきますと、大きく次の5つのハードルがありました。