目指せ!フェロモンでリア充生活
フェロモンと聞くと真っ先に思いつくのはどんなイメージでしょうか?なんとなくいかがわしい感じとか、お色気とか一般的には少しアングラな感じで捉えられているかと思います。フェロモン(pheromone)とは、ギリシア語で運ぶという意味の’pherein’と興奮を表す’horman’から作られた造語です。 理化学事典によるとフェロモンとは、“微量で動物の特定行動を誘起する物質”...
View ArticleNaHの水素原子の酸化数は?
2012年 センター試験より センター試験、こういうほんのちょっとだけ考える趣向の出題形式が好きみたいですね。雰囲気で酸化還元反応っぽいと判断するのではなく、酸化数を考えて解くというのが、セオリーです。 酸化還元反応にまつわる出題は他の年でもセンター試験に出題されています(クリックで拡大)。 2011年 センター試験より 2008年 センター試験より...
View Article2012年Wolf化学賞はナノケミストリーのLieber博士,Alivisatos博士に!
1月に発表されたWolf化学賞ですが、2012年はUniv. HarverdのCharles Lieber博士、UC BerkreyのPaul Alivisatos博士に授与されました。[1]...
View ArticleDead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」③
「極限からの一手」コーナーでは筆者の独断と偏見に基づき、全合成における優れた問題解決とその発想を紹介してみたいと思います。困難に直面した全合成化学者がいかにして創造的発想からの解決に至ったか、それを追体験できるようなクイズ形式にしています。 第3回は、北海道大学の白濱晴久らによる(-)-Grayanotoxin IIIの全合成(1994)を紹介したいと思います。 (※過去の問題はこちら:① ②)
View Article留学せずに英語をマスターできるかやってみた(1年目)
みなさん英語は得意ですか?筆者は不得意です。研究者ですので論文は読みますし執筆もしますが、話せないですし聞き取ることがうまくできません。...
View Article学会会場でiPadを活用する①~手書きの講演ノートを取ろう!~
来る3月末には化学系で日本最大の学会、日本化学会春季年会が開催されます。他にもたくさん学会が催される時期ですが、要旨がデジタルメディアで配布されるなども普通になり、デジタル時代の到来を感じます。...
View Article書物から学ぶ有機化学4
だいぶ寒くなってまいりました。この時期は会社も大学もとても忙しい時期です。風邪などの病気にはくれぐれも気を付けてください。 さて、この「書物から学ぶ有機化学」はあまり好評ではありませんが、自己満足で4回目に突入です(笑)。過去の記事も読んで頂けたら嬉しいです。
View ArticleDead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」③(解答編)
このコーナーでは、直面した困難を克服するべく編み出された、全合成における優れた問題解決とその発想をクイズ形式で紹介してみたいと思います。 第3回は白濱晴久らによる(-)-Grayanotoxin IIIの全合成を取り上げました(問題はこちら)。今回はその解答編になります。 Total Synthesis of (+)-Grayanotoxin III Kan, T.; Hosokawa, S.;...
View ArticleDNAナノテクノロジーで反応探索に挑戦
流行りのDNAナノテクノロジーから、分かりやすそうで化学合成の観点から興味深いものをひとつ紹介します。 まったく新たな反応法の開発は、ほとんど偶然にもとづいていて、その内容もかたよっていました。例えば、全合成の何かを作る過程で、たまたま気づいた副反応が、やがてブレークスルーになる、などなど。しかし、「まさかその組み合わせで!?」のまさかを、もっと系統だった方法で探し出せないものでしょうか。...
View Article中学入試における化学を調べてみた
今年のセンター試験は制度変更に伴い少し混乱があったようですが、受験生のみなさんはほっと一息ともいかず本番の大学入試までもう少しということで最後の追い込み中だと思います。 しかし、中学受験をする小学生は一足早くただいま試験期間真っ只中です。という訳で、難関と言われる中学入試の理科の問題、中でもどんな化学の問題が出題されているのか気になったので少し調べてみました。
View Article【書籍】10分間ミステリー
海堂尊、浅倉卓弥、中山七里、柚月裕子、高橋由太、七尾与史などを輩出してきたミステリー新人賞『このミステリーがすごい!』大賞。創設10周年を記念して、原稿用紙10枚の、オール書き下ろしミステリーをお届けします。1編10分で楽しめてしまうベスト・ショート・ミステリー、28本! 謎解きあり、ユーモアあり、サスペンスありのお得な一冊。前述の作家をはじめ、『このミス』大賞作家が勢ぞろいです。...
View Articleアメリカ化学留学 "入学審査 編"!
アメリカ留学シリーズです。 今回は大学院入学を審査される際に必要な書類を挙げていこうかと思います。日本の大学受験などとは違い、基本的には書類選考のみで合否が判定されます。いまは基本全てオンラインで提出できます。具体的に必要な書類や幾つかのコツを語っていこうと思います。 具体的に必要な書類は ① 英語の能力を証明する書類(GREやTOEFLの成績) ②...
View Articleプロセス化学ー合成化学の限界に挑戦するー
皆さんは「プロセス化学」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか? 周りの人からよく聞くのは 「収率あげるんですよね?」 「結晶化が大事なんですよね?」 「でかいスケールで反応を仕込むんですよね?」...
View Article地球温暖化が食物連鎖に影響 - 生態化学量論の視点から
うわー、タイトルで閲覧者数、減りそう(苦笑)。それでも、この言葉を紹介したかったんです……生態化学量論(ecological stoichiometry)。気になった方は続きをぜひチェック、です。
View Articleアズレンの蒼い旅路
アズレンは、炭素数10・水素数8の炭化水素であり、非ベンゼン系芳香族化合物の代表格のひとつにして、鮮やかな青色が特徴の物質です。アズレンとナフタレンが構造異性体の関係にあることを思い出すと、なぜ色がつくのかなかなか考察し甲斐がありますが、それはさておき、このアズレン構造を持ったオモシロ化合物をいくつか紹介していきましょう。 波面が揺らぐ触れ合った先の青い電流...
View Article私が思う化学史上最大の成果-1
突然ですが、皆さんは化学史上、人類に「最大のインパクト」を与え、今なお与えている成果は何だと思われているでしょうか? 抗生物質の発見、DNAの構造特定、全合成の方法論、高分子の存在発見とその合成・・・候補は枚挙に暇が無いと思われますが、自分は敢えて『Haber-Bosch法の発見と量産化』を挙げます。
View Article私が思う化学史上最大の成果-2
さて「私が思う化学史上最大の成果」。前回の続きとなります。 本書の内容は大きく4部に分かれ、本当にざっくりと記述すると A.人類がどのように肥料を得てきたか~南米硝石の争奪戦と枯渇 B.Haberのラボプラント実証~Boschによる量産化の苦闘 C.第一次世界大戦に組み込まれた化学工業 D.第二次世界大戦に突き進むドイツの中でのHaber、Bosch二人の苦悩...
View Article「科学者の科学離れ」ってなんだろう?
今に始まったことではありませんが、理科離れ、あるいは科学離れという言葉をよく耳にします。それは小学生・中学生といった子供たちが科学に興味を持たなくなっているという話。 ところが最近では、「科学者の科学離れ」が進んでいるというのです。 これはいったいどういうこと?
View Article物凄く狭い場所での化学
あなたが赤いハイヒールを履いた綺麗なお姉さんと話す機会があったとします。そしてそのお姉さんにハイヒールで思いっきり足を踏まれます。その瞬間あなたの足には約0.01GPaの圧力がかかっていることになります。...
View Article