「100年の難問はなぜ解けたのか」
数年前、「ポアンカレ予想」をロシアの数学者Grigory Yakovlevich Perelmanが解決して話題になりました。Perelmanのフィールズ賞の辞退、ミレニアム賞の辞退(賞金100万ドル)などもあり、数学に興味の無い人でも耳にしたことがあるのでないのでしょうか。
フェルマーの定理しかりケプラー予想しかり、未解決のリーマン予想しかり、数学には何百年も昔に提起された問題を解決するというロマンがあると思います。
化学の領域でもそういうことがあります。
今回、70年間未解決とされてきたカビによるtropoloneの生合成がRussell J. Coxらのグループにより解明されました。
’’Genetic, molecular, and biochemical basis of fungal tropolone biosynthesis’’
Jack Davison, Ahmed al Fahad, Menghao Cai, Zhongshu Song, Samar Y. Yehia, Colin M. Lazarus, Andrew M. Bailey, Thomas J. Simpson, and Russell J. Cox
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, early edition doi:10.1073/pnas.1201469109