知っている人は知っている。意外と簡単。タンパク質の立体構造データの取り扱いについて、初心者向けのレクチャーをしたいと思います。
表示機能を備えたビュワーはゴマンとありますが、ダウンロードして立ち上げが簡単・軽くてサクサク動く・初心者向けのシンプルな機能・日本語のマニュアルもあるよ、ということで「PDBjViewer」を紹介したいと思います。
知っている人は知っている。意外と簡単。タンパク質の立体構造データの取り扱いについて、初心者向けのレクチャーをしたいと思います。
表示機能を備えたビュワーはゴマンとありますが、ダウンロードして立ち上げが簡単・軽くてサクサク動く・初心者向けのシンプルな機能・日本語のマニュアルもあるよ、ということで「PDBjViewer」を紹介したいと思います。
アメリカ化学留学シリーズです。今回は前回の立志編ーアメリカに行く前に用意すること?ーの続き。
留学に興味はあると思う人は多いと思います。 一方で海外に出ない日本人の若者を問題視する声もあります。その理由は思いつくだけでもたくさんあります。新卒カードを始めとした社会的レールの強固さ、そもそも日本にいい大学がたくさんあるんだから海外で勉強する必要なくね?などなど。パーソナルな事情なども大きいと思います。ではどのような留学の種類やタイミングがあるのでしょうか?
ここでは帰国子女的なケースは除いて、普通の高校生活を日本で送った人を対象に、どのようなタイミングでの留学があるのか、そのメリット・デメリットを一緒に羅列していこうとおもいます。
昨年11月に徒然なるままに最近の出来事を報告させていただきました。(記事:近況報告PartI)今回は第二弾。全く脈絡のないケムステ代表の「myニュース」を書き綴りたいと思います。たまにはこんな記事があってもいいですよね。「化学者のつぶやき」なんで許してください。
「人育ては植木育てと似ている。水をやりすぎて枯れるのもあるし、水をやらないと枯れるものもある。」
たまに見せる鋭い眼光を奥に秘め、温厚な笑顔で不思議なほど人を魅了する化学者。(写真は松井正直教授業績目録ー天然有機化合物の合成に関する研究より)
研究室のモットーは不撓不屈。数多くの門下生を学問分野に送り出し、昭和という激動の高度成長期時代に燦然と輝く業績を残された、東京大学名誉教授松井正直先生は平成24年3月12日がん性胸膜炎のためお亡くなりになりました。享年94の大往生と言ってもいいと思います。
今回のポストは松井先生の在りし日を偲び、先生のご業績を振り返りたいと思います。
低分子医薬とも、抗体医薬とも違う次世代の医薬として期待されている核酸医薬。自然そのものの仕組みを明らかにする生物学に対して、ひとの手で自然にあるものを改良し不可能を可能に変える化学のアプローチは、核酸医薬にどのような魅力と可能性をもたらすのでしょうか。
化学と生物学が交差するとき物語は始まる
「俺のDNAにはナニかを形作るナニかが刻みこまれている!」
みたいないいまわしは時々、漫画か何かででてきそうな科白です。
そして実際にDNAには何かを形作る“ナニか”はあるのです。
DNAとナノ粒子を使ってつくる、超分子的なストラクチャーを作るの研究は20年くらい前から始まったのですが、ここ最近でノースウエスタン大学のMirkinグループを中心に劇的な進歩が見られていて、非常にアツいので紹介したいと思います。
「あなたの血液型は何型?」
輸血でもするわけでもないのに、本邦においては平生から交わされるこの会話。何でも性格が分かると言うことになっているらしいです。ABO型の4種類の血液型で分類されるほど人間の性格の分類は簡単ではないのに、兎角日本人は"血"で人間を分類したがります。
今回は、数多くある血液型のうち最も有名なABO型に注目し、それを決定する化学構造から、あえて性格を論じられるか考えてみました。
反応を加速する、と言えば、触媒。思い通りの方向にだけ、反応を加速し、作りたいものを作る、というのが、触媒の上手な使い方です。
最近になって、表口か裏口か、くぼみへの進入方法によって、反応の生成物を作りかえる、ちょっと変わった触媒が作られています[1] 。リボザイムのくぼみに秘められた アクセル ワールド のからくりや いかに!?
Catalyser「もっと先へ……加速したくはないか、少年」
免疫抑制作用を持った低分子化合物が、新たに発見されました。この物質は、免疫応答のスイッチをオンからオフに切り換えるタンパク質を標的とし、シグナル経路を遮断することで薬理活性を示します。移植手術後の拒絶反応を防ぐ免疫抑制剤や、自己免疫疾患の治療薬として、有望なリード化合物となるのか、期待が集まります。
有機化学者が日々使っているシリカゲル。その意外と知っているようで実は知らなかった「小ネタ」を集めてみました。
that is the question:
それでは問題です。深く考えず、ぱっと解答して下さい。
あるバットとボールは併せて1100円です。バットはボールより1000円高いです。ボールはいくらですか?
「100年の難問はなぜ解けたのか」
数年前、「ポアンカレ予想」をロシアの数学者Grigory Yakovlevich Perelmanが解決して話題になりました。Perelmanのフィールズ賞の辞退、ミレニアム賞の辞退(賞金100万ドル)などもあり、数学に興味の無い人でも耳にしたことがあるのでないのでしょうか。
フェルマーの定理しかりケプラー予想しかり、未解決のリーマン予想しかり、数学には何百年も昔に提起された問題を解決するというロマンがあると思います。
化学の領域でもそういうことがあります。
今回、70年間未解決とされてきたカビによるtropoloneの生合成がRussell J. Coxらのグループにより解明されました。
’’Genetic, molecular, and biochemical basis of fungal tropolone biosynthesis’’
Jack Davison, Ahmed al Fahad, Menghao Cai, Zhongshu Song, Samar Y. Yehia, Colin M. Lazarus, Andrew M. Bailey, Thomas J. Simpson, and Russell J. Cox
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, early edition doi:10.1073/pnas.1201469109
5月11日、12日に大阪大学銀杏会館で開催された第10回次世代を担う有機化学シンポジウムに参加してきました。
小説『ハリーポッターと秘密の部屋』に登場する「リドルの日記」をご存知でしょうか。真っ白な無地のノートに見えて、リドルが過ごした日々について問いかける文章を書き込むと、返事の文章が浮かび上がるというファンタジックな魔法のアイテムです。
羽ペンに黒のインクをつけて書き込むわけではありませんが、この発想を真似て、血のインクを紙にしみこませると、血液型の返事が文字として浮かび上がるファンタスティックな紙が開発されました。掲載誌はどこかと言うと、化学専門誌でインパクトファクターがトップの「アンゲバンテ・ケミー」です。
皆さんは、大津会議(Otsu Conference)をご存知でしょうか?
今年第3回目を迎えるこの会議は、副題に「リーダー育成塾」と華々しくある通り、有機合成化学領域における
「院生・ポスドクからのエリート選抜」
を目的とする、日本国内ではとても珍しいタイプの会合です。ロゴデザインにも「金の卵」が採用されていることから、この会議に対する「気合」がおわかりになると思います。
主な参加者は20代の院生・ポスドクですが、彼らの実力は日本国内最高レベル。そんな優秀なメンバーが集い、発表し、議論しあうという、大変濃密な1泊2日なのです。
このコーナーでは、直面した困難を克服するべく編み出された、全合成における優れた問題解決とその発想をクイズ形式で紹介してみたいと思います。
第5回はStürmer, Hoffmannらによるエリスロノリド類縁体の全合成が題材でした(問題はこちら)。今回はその解答編になります。
A Short, Linear Synthesis of (9S)-Dihydroerythronolide A
Stürmer, R.; Ritter, K.; Hoffmann, R. W. Angew. Chem. Int. Ed. 1993, 32, 101. DOI: 10.1002/anie.199301011
会期 :平成24年9月18日(火)~9月20日(木)
会場 :東京農業大学 世田谷キャンパス
共催 :日本化学会・日本薬学会・日本農芸化学会
討論主題 :天然有機化合物の構造決定、合成、反応、生体内分子機構、並びに生合成。
討論主題区分: a)天然有機化合物の構造決定 b)天然有機化合物に関連した合成と反応 c)天然有機化合物の生体内分子機構 d)生合成
発表申込方法 :発表申込はホームページで受付けます。
発表申込・講演概要締切 :5月27日(日)
奨励賞: 今回も主発表者の年齢が35歳以下の講演に対して奨励賞が設けられています。
懇親会: 9月19日(水) 京王プラザホテル 10,000円
若手の会 :9月19日(水) レストラン・すずしろ 5,000円